車を買うときの経理上の注意点

■質問

2台目の車を買おうと思ってるのですが、表向きはビジネス作業用として、それにまつわる出費を経費にしたいと思っています。

そうするには特別に手続きが必要でしょうか?

また購入前でないとだめとか購入後でも大丈夫といったことはあるでしょうか。
また一括支払いとローンだと何か違いは発生しますか?

■回答

> さて今日はちょっと質問があります。
> 2台目の車を買おうと思ってるのですが、表向きはビジネス作業用
> として、それにまつわる出費を経費にしたいと思っています。
>
> そうするには特別に手続きが必要でしょうか?
>


まず、個人事業主の資産として購入するのか、それともあくまでも個人のものとしての購入なのか、をハッキリさせておく必要があります。

個人事業主ではなく個人のもの、となると、車の所有権は●●さん自身にあります。

この場合、ビジネス利用分のみを経費にするのは、按分方式になるかと思いますが、税務署がカンタンに認めるかどうかはわかりません。


次に、●●さんが個人事業主登録をするものと仮定して、話を進めます。

車の購入を、

個人事業主として行う
(ケース1:所有権は個人事業主)と、

●●さん個人所有の車として購入し、ビジネスで利用した分だけを按分計算して個人事業主用の帳簿で記入する(ケース2:所有権は個人)、の2つを考えます。
 
 
ケース1:個人事業主として車を購入 → 資産計上
 
 
個人事業主の資産としての購入ならば、固定資産としての管理が必要になります。
車の場合、自動車税を払うことになると思いますので、そのケースですと、固定資産税の納税は不要です。

しかし、減価償却という手続きが必要です。

このケースでは、常にその車を仕事用に使うでしょうから、維持管理にかかるもの(ガソリン代・保険代・車検費用・駐車場代・ローン利息など)は、全て経費処理できます。

減価償却の仕組みは、簡単に説明すると、耐用年数にわたって費用処理をしてく方法です。
残存価格を1割として、6年償却とすると、毎年、

(購入代金 x 0.9)÷ 6年

を減価償却費として費用計上します。

仕訳例:
(借方)減価償却費 xx /(貸方)減価償却累計額 xx
 
 
注意点ですが、セダンなら4ドアにしてくださいね。
2シーターなどのスポーツ車ですと、ビジネス用の車両とは認められませんので。
 
 
ケース2:個人所有の車を購入しビジネス利用分を経費に
 → 按分計算

普通に車の購入をして下さい。
そして、ビジネスに利用した分が明らかな部分を、経費とします。
車の購入代金自体は経費にはなりません。

ガソリン代や駐車場代、車検費用など、維持管理にかかる出費を、合理的な按分基準で処理します。
この「合理的な按分基準」とうのがクセモノで、まぁ、思い切って書きますと、税務署職員に聞かれたら

「このように考えております。だから問題ないでしょ!」

と自信を持って主張できるものでいいんです。
実際に紙に書いておいた方がいいです。
 
 
1週間のうち平日のみに車をビジネスで使い、週末は家族のために使う、というようなケースでは、かかった費用を7で割り、それに5を掛けると、それを経費にしてもいいわけです。あくまでも例ですが。


> また購入前でないとだめとか購入後でも大丈夫といったことは
> あるでしょうか。
> また一括支払いとローンだと何か違いは発生しますか?
>

手続き自体は、購入後でいいと思います。
しかし、車を個人で購入するのか、個人事業主として購入するのかは、事前に決めておいてください。

一括支払とローン支払ですが、ローンで購入の場合、ローンを組むときにかかった諸費用やその利息は、経費計算に計上できます。

ここで注意しなければならないのは、ローンの支払金額そのものは、費用ではないということです。あくまでも借金の返済です。

購入時、借入金という負債勘定が貸方に計上され、返済するごとに、それが減っていくのです。


仕訳例)

ローンで購入時:
(借方)車両運搬具 100万円 /(貸方)借入金 100万円

ロー返済時:
(借方)借入金 10万円  /(貸方)預金 10万円
 
 
 
あと、私の無料レポートにも書いていますが、面倒な固定資産管理を避ける方法として、リースにする、というのも選択肢としては一考の価値はあると思います。

車の所有権はリース会社にあるので、面倒な固定資産管理や税金・保険の処理を任せられますし、毎月の請求額をそのまま経費にすればいいのです。

多少割高かもしれませんが、その分面倒な作業から開放されます。
  
 
 
 
 
 
■さらなる質問


> なるほど。
> ちなみに残存価格の割合と耐用年数こちらで決められるのでしょうか。
> (例えばこの車は10年使うから、10年とか)
>

いいえ、決められません。
車は、4〜6年と決まっています。
http://www.jfast1.net/~nzeiri/syokyaku/taiyo_syaryo.htm ←参照
また、残存価格は10%です。

例えば、車の用途が、得意先を訪問するのが主なものだとすると、6年が妥当です。
ちなみに、耐用年数をすぎても使い続けることはもちろん構いません。
減価償却の計算が終了しただけなので、残存価格のまま所有することになります。


> > あ、そうそう、セダンなら4ドアにしてくださいね。
> > 2シーターなどのスポーツ車ですと、ビジネス用の車両とは
> > 認められません
> > ので。
>
> あ、そうなんですね。
> 軽自動車でも4ドアなら大丈夫でしょうか。
>


軽自動車なら、耐用年数は4年になりそうですね。
4ドアならまったく問題ないでしょう。


スズキのカプチーノとかホンダのビートはどうなんでしょうね。
軽自動車だけど、やはり趣味的意味合いが強いので、ビジネス用の車両というのは無理かもしれませんね。


> そういえば経費と関係ないですが、車屋さんに商用車のことを
> 少し聞きました。
>
> 商用車って普通に買うより安いのですが、色々な人が乗ることが
> 前提なので、年齢制限ありの保険は付けられないとのことでした。
> (安いけど、保険料は高くなる、という感じですね)
>


なるほど、それははじめて知りました。
そうかもしれないですね。


商用車の場合ですと、車検の法定費用も安いですよね。
でも、商用車って聞くと、荷物の運搬用の軽トラックあたりを想像しますね。
●●さんがどのような目的で仕事用として車を使うのか、これが一番重要です。
 
 
セダンなら4ドア、と言ったのは理由があります。

ベンツなどを乗る社長さんは必ず4ドアにしているのです。

これは、社長ともなると、高級車で要人を乗せたりする機会が増えるだろうし、その際には接待目的に使える車であるべきで、2ドアのようなものは趣味的な意味合いが強いので認められないだろう、という考え方があるからなんですね。

もちろん、貨物運搬目的ならば、軽トラック(2人乗り)は事業用のもの、と認められます。

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